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これはもはやラノベ史だ———『ライトノベル50年・読んでおきたい100冊』

ライトノベル50年・読んでおきたい100冊』(太田祥暉.玄光社.2025)を読みました。

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感想

これが読みたかった!と思わせてくれる一冊。

ジジイになるとラノベが読めなくなるもので、かくいう私も今ではほとんどラノベを読まなくなってしまったのですが、それでも十二分に楽しめました。昔読んでいた人、今読んでいる人共に楽しめる一冊だと思います。

好きなライトノベル、読んでみたいと思うライトノベルを探しながらコンテンツを俯瞰して流れを楽しむこともできます。

それぞれの章の個人的主観バリバリの感想を少し。

第一章 ライトノベル草創期

正直この辺はほとんど私が生まれる前の作品です。それでも面白いのは聞いたことのある作品、名前がちらほらあること。あまりにも有名な「スレイヤーズ」ってこの世代だったんだ。

他にも新井素子氏や中村うさぎ氏など今も文章を書いている人の意外なルーツなどをしれて面白い。ファンタジーTRPGが多く紹介されています。

第二章 ライトノベルが花開いた時代

ブギーポップシリーズ」、「キノの旅」などこの辺からラノベに入った読者も多いんじゃないでしょうか。学校図書館にあったと記憶しています。この辺りにはアニメ化されている作品も多く紹介されています。正直知ってる作品が多すぎて紹介欄を見ながらニコニコしていました。例えば「涼宮ハルヒシリーズ」(私が自分で購入して読んだ初めてのライトノベル)や「とある魔術の禁書目録シリーズ」など今でも名前が通じるものもちらほら。イラスタレーターに注目してみてみるのも面白いですね。「戯言シリーズ」のイラストレーターである竹氏が今はジークアクスのイラストを描いていたり。そんなに前から活躍してたのかっ!

第三章 ライトノベルの広がり

ウェブ小説から広がりを見せていくラノベ文化。SAO(ソードアート・オンライン)をはじめとするそれらやIS(インフィニット・ストラトス)、はがない(僕は友達が少ない)などヒロインの個性が強いものなど魅力的な作品が多い。私が印象に残っているのは俺ガイル(やはり俺の青春ラブコメは間違っている)だ。昔ガガガ文庫の試し読みサイトで読めた時点で面白いということが直感でわかってしまった。そこからこんな人気シリーズになるとは予想できなかったが完結まで読めて嬉しかったことを覚えている。ドラマ化もされた「ビブリア古書堂の事件手帖」などラノベっぽくないのも生まれてきている。この辺りからあまりラノベを読まなくなってしまって自分の中では冴え彼(冴えない彼女の育てかた)あたりから新しいイメージなのだが、、

第四章 ウェブ生まれの作品たち

異世界転移・転生ものが流行り始めた。悪役令嬢もの、スローライフ、追放ものなど文化的に追いつけなくなっている。この辺はタイトルで説明しているものが割と多いイメージ。紹介されている中で読んだのが「86-エイティシックス-」くらいしかなかった。もちろん面白かったので他の紹介作品も面白いことはわかっているのだが、、。気になるのは「千歳くんはラムネ瓶のなか」主人公がリア充という設定の本作を思春期の自分が読んだらどのように楽しむのだろう青春グラフィティでありこのラノ一位を二連続で獲ったと気になることが満載。最近名前をよく聞くのは「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」(略称を教えてほしい)、新しい感覚のツンデレヒロインとのこと。ここにきてツンデレがまた人気を見せ始めたか。昔からあるツンデレ属性で新たなヒロイン像を描くってすごい。100冊めとして紹介されているのはVtuber文化を扱った「Vtuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた」(これも略称を)まず表紙が配信画面みたいになってる。これは最近ならではの作品で、ラノベ文化も現実を取り入れて進化しているのが見て取れる。異世界ものだけではないのだな。

最後に

主観バリバリで書いたけれど、ラノベってだいたい教室の隅で楽しむものなのでこういう感想もある意味正解だと思っている。紹介されてないけど「なれるSE」、「ベン・トー」あたりを個人的には推したい。前者は職業もので分野によっては役立つ知識、働く中でのやりがいを見せてくれる。後者は半額弁当を賭けたコメディ青春ものだ。

この本は相当な情熱がなければ生まれなかったと思うし、作者と先行研究には感謝しかない。

余談だが2015年のライトノベル原作アニメは27作、昨年2024年では60本とまだまだライトノベルは成長を続けている。これからも文化として続いていくライトノベルに栄光あれ!