『あきそら』(糸杉柾宏.秋田書店.2009~2011)を読みました。
※ベッドシーンもある一般誌向けの作品なので子供は読まないほうがいいかもしれません。また画像は大変素晴らしいものがあるのですが載せない判断をしました。
6巻と決して長くはない作品ですが一冊ごとに満足感を与えてくれる素晴らしい作品でした。
あらすじ
成績優秀、スポーツ万能、才色兼備、ただし家事は苦手な姉「アキ」を持つ弟の「ソラ」中の良い兄弟が一線を超えた時、2人の切ない「恋」が始まった!
愛とモラルをテーマに描くセンセーショナル・ラブ・ストーリー!
手始めに1話で近親相姦します。そこから姉と弟、二人の禁じられた恋が始まります。
ですが、禁じられた恋だけでなくソラには他にもヒロインがいるんですよ!
ヒロイン紹介
姉のアキ 正ヒロイン枠 純粋にソラのことを愛してる 両想い
妹のナミ ソラと双子 愛はないがえっちシーンは存在する
澄谷可奈 コスプレ部の部員 巨乳 ソラのことが好き?
咲月ルナ 同じマンションの子 露出癖 ソラのことが好き
枠外
アリス先輩 生徒会長 同じマンションであるみーくんの彼女
みーくんがインポのためソラが代用竿役になる
これだけでいろんな絡みがあることが想像できます。頭は純愛だけど下は純愛からかけ離れてるんだよね。
ここを見てくれ!
ストーリーやキャラ心理がいいのは言うまでもない。
ただ、まず己の信念と性癖にしたがって一番好きなシーンを語らせていただきます。
舞台は夏、乱交パーティー以来の咲月ルナとの邂逅。そしてプールに誘われることになった!
ソラはもちろん女性用水着を着させられてルナの水着はなんとボディペインティング!
ルナはソラに向かって開脚したりとやりたい放題。最後はプールに飛び込んで全裸でプールサイドを疾走して更衣室へ!(ソラが爆竹を鳴らすことでみんなの注目を逸らしています)
その後更衣室でお礼といってソラも気持ちよくなる
この話の全裸疾走、良すぎる!!イラストもすごいイキイキしてる!載せたらまずいかもしれないので見せられませんがとても好きです。露出癖のドキドキが誰にでも伝わる気持ちよさで描かれてると思う。何よりイケナイけどやりたいことをやってるっていう背徳感がいい。
他にもルナの話は開放的なエロが多く他のヒロインでありがちな悩みを振り払ってくれる感じがしてとても良かったです。ルナは他のヒロインとは全く違うスタイルで、ルナ視点ではソラは友達でもあり、恋愛対象でもあるのですが割り切っているというか。特別な友達で付き合っていける関係。そういう関係って物語においていいよね。
次に語るのはあきそらの半分を割かれているナミ主軸のストーリーですね。
ナミの心理描写と双子ならではの恋愛事情が見どころ。
さっきのルナルートとは一変シリアスな展開で、ソラとナミと可奈が同じ服飾研究部(コスプレ部)で、その中での拗れた恋愛。ナミは恋愛対象として可奈が好き、でも可奈はソラのことが好きでナミを最高の親友として認識している。ソラは別に可奈に恋愛感情はないんですよね、下は勝手に動きますが。
ソラと双子で見た目はほぼ変わらないのになぜソラが選ばれるのかと嫉妬するナミ。うまくいくはずないと思いながらも可奈がソラとくっつくのを後押しして、なんでこうなってしまったのかと後悔する。それがソラへの憎悪となっていってソラの股間にハサミを突きつけるまでになるのですが、、怖すぎる。でもそれがナミとソラの違いなんじゃないかと思ってしまうほどに二人はそっくりだから。ナミが自分がついた嘘に対しての罰がこの結果なんだと後悔するシーンがあって、それがとても切ない。それを経てナミは隠しカメラを設置して可奈とソラがヤってるシーンを撮影するほどやばいやつになっています。愛情か憎しみなのかもうわからない。だけどその後もナミは二人を結ぼうとまた画策します。
好きな人のためなら...変わることだってできるし...何だってできる...それだけのことよ......
これが変わらないナミの意思なんですよね。
シーン変わって、可奈とソラが二人きりで部室にいる時、コスプレしたソラを見て可奈がまるでナミみたいですと褒めます。ソラが好きなはずなのに褒め言葉がナミみたいということは...。
部室でソラはナミが可奈を好きなことを指摘してこの関係はもうやめようというのですが、ナミは自分なんかみられていない、自分は可奈のそばにいられればそれでいいと言います。その後ナミは可奈とキスしたソラと間接キスすることで可奈を想うのですが、その時帰ったはずの可奈が入ってきてそれを目撃してしまいます。そしてナミは手に入らなければ壊してしまえばいいと願い自分とソラはこういう関係だと暴露します。ソラとナミは事実そういう行為をしているけど心があるわけじゃないんです。そして二人はソラを取り合うことに。お約束と言えばお約束ですが。そして3Pすることによって誤解が解け、可奈がソラを通してナミをみていたことが発覚します。真実を隠したり、嘘をついたりで遠回りはしたけれど、二人の想いが通じてハッピーエンド。
物語のほとんどがナミ視点で描かれていて、感情を強く揺さぶられるストーリーでした。
感想
メインであるアキとソラ、またコメディ枠として楽しいみーちゃんとアリス先輩の話は読んでみてのお楽しみということにさせてください。ここまで語っておいても読まないとあきそらの魅力は伝えきれません(可愛い画像を載せれないので)。エロゲをクリアしたような〜というのは各ヒロインごとにルートがあること、それが一つずつ愛の形を模索することにつながっていること、モノローグと各話の終わりの儚さ、見せ方がそれっぽいと思います。
糸杉柾宏先生の可愛らしい絵と、インモラルなストーリーの交差。ぜひ読んでみてね!